父親や祖父、あるいはご兄弟に薄毛の方がいて、将来ハゲるんじゃないかと不安に思っている方もおられるのではないでしょうか？一方、実際にどうすれば髪を守ることができるのかと悩んでいる方もおられることでしょう。
薄毛は、無理なダイエットによる栄養不良や、紫外線による頭皮の光老化、頭皮の血行不良などが原因となって起こりますが、体質が災いして起こることもあります。というのは、その薄毛が男性特有のAGAだとした場合、遺伝の影響を受けていると考えられるからです。
では、どのような遺伝子を受け継ぐと、AGAになる可能性があるのでしょうか。
薄毛になりやすい体質があるって本当！？
冒頭でご説明している通り、AGAの場合、体質の遺伝によって症状が現れることがあります。では、AGAを引き起こしているのは、どのような体質なのでしょうか。
まず、AGAの直接原因について考えてみましょう。
AGAは、悪玉男性ホルモン・ジヒドロテストステロンの影響を受けて起こる可能性のあるものです。そしてこれには、精巣から分泌されてきた正常な男性ホルモンのテストステロンが、5α-リダクターゼという酵素によって、ジヒドロテストステロンに変換されるというプロセスがあります。
つまり、体内の5α-リダクターゼが多いという体質が遺伝すると、そうでない方よりもAGAになりやすいということです。ここで間違えてはいけないことがあります。それは、正常な男性ホルモンのテストステロンがそのままジヒドロテストステロンに変換されるのではなく、5α-リダクターゼの存在があって初めて、ジヒドロテストステロンが誕生するということです。
では、AGAになりやすい体質かどうかは、どのようにして確認すればいいのでしょうか？
遺伝子検査を受けてみよう！
美容外科クリニックでは、AGA遺伝子検査を受けることができます。この検査は、口内の粘膜を採取して行いますので、検査そのものの所要時間はわずか数分間です。
そして、検査結果は約1カ月後に判明しますが、このときには、将来的にAGAになる確率だけではなく、AGA治療薬のフィナステリド剤に対する感受性も知ることができます。
フィナステリド製剤は、男性ホルモンを操作するAGA治療薬です。あらかじめこの成分に対する感受性を知っておくというのは、とても大切なことだといえるでしょう。
薄毛治療と副作用にいて
万が一AGAになる可能性が高いと診断された場合、なるべく早い段階で予防策を講じ、また、症状が現れ始めている状態なのであれば、早急に治療を開始しておくことが望ましいといえます。
それには、前述のフィナステリド製剤や、ミノキシジルタブレットという内服薬で治療を行うことになり、これらの内服薬には副作用が現れる可能性がありますので、この部分についても知っておかなくてはなりません。
ミノキシジルと副作用
ミノキシジルは、血管拡張作用と発毛作用を持った成分です。もともとは高血圧治療に使用されていたため、血圧降下作用があります。
つまり、もともと血圧が低い方が服用した場合、さらなる血圧低下が起こる可能性があるということです。さらに、発毛効果が身体に現れることもあり、多毛症が起こることがあります。
そのほかにも、体重増加やむくみなどの副作用が現れることもありますので、この部分については、カウンセリングでしっかりと確認しておくといいでしょう。
プロペシアと副作用
フィナステリド製剤を主成分とした内服薬が、プロペシアです。この内服薬は、男性ホルモンに直接作用を及ぼすため、体質によっては性欲減退やEDの状態が起こることがあります。
また、この内服薬は女性が触れることが禁止されているので、パートナーがいる方は、慎重に取り扱わなければいけません。特に、パートナーが妊娠中の場合、プロペシアに触れてしまっただけで、胎児に悪影響が及ぶ可能性があると考えられていますので、厳重な注意が必要です。
内服薬が体質に合わない方はこちら！
では、内服薬で万が一の副作用が現れてしまったら、AGA治療を行うことができなくなってしまうのでしょうか？
いいえ、心配はありません。内服薬が体質に合わないときには、身体の外部からAGA治療をすることが可能です。
HARG療法
成長因子など、発毛に必要な成分を配合した成分を、注射で毛根部分に送り込む方法です。
この治療であれば、副作用を気にすることなく、AGA治療を行うことができます。また、この治療は内服薬治療よりも短い期間で効果を期待することができるため、できるだけ早く効果を実感したいという方に向いている方法だといえるでしょう。
おわりに
現在薄毛ではなかったとしても、将来的に薄毛になるかも？という不安を抱えていると、いてもたってもいられなくなってしまいますよね。
ですが、AGA遺伝子検査でその可能性を確認しておけば、実際にAGAの兆候が現れても慌てる必要はありません。そのうえ、治療方法についての知識も頭に入れておけば、安心感が違うはずです。
もしすると薄毛になるかも…。あなたが今、このような不安を抱えているのであれば、まずはAGA遺伝子検査を受けるところから、対策をしてみてはいかがでしょうか。
記事監修：岡山中央クリニック
